先の土曜日、福岡市博物館で行われている「能のかたち」展に行ってきました。
能面・装束の名品、福岡藩黒田家と能との関わりを物語る資料を紹介する展示で、能楽研究所からも黒田家旧蔵の謡本やお抱え役者、梅津只円に関する資料などを出展いたしました。
展示では、井関・出目という二大世襲面打家の作品が一堂に会した能面コーナーがなんといっても見もの。
一般には馴染みが薄いのですが、大光坊作の面や井関親信・親政といった名工の作品を同時に鑑賞できるのは、能面好きにとって小躍りしたくなるようなことなのです。
というのも、これらの能面は北は東北地方から南は高知県まで各地に分散していて、同じ作者の作品を一か所で集中して見る機会がほとんどありません。よくぞ集めてくれました、と担当の学芸員に心の中で拍手喝采した次第。
この展示、こないだの日曜日で終わってしまいましたが、図録はまだ買えます。かなり分厚く、解説もなかなか力のこもった充実した一冊。
通信販売は十二月二十七日までだそうで(下記アドレスにアクセスしてください)、ご関心の向きはぜひ!
http://museum.city.fukuoka.jp/blog/news/1394/