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2013/02/12

60周年記念展示: 御報告とお知らせ


  

 

ご報告が遅くなりましたが、1月31日、能楽研究所設立60周年記念の展示・前期「みちのくの能・狂言」(国立能楽堂展示室)が、無事終了しました。

写真は、30日に列品講座も兼ねて行われた、宮本所員による公開講座(国立能楽堂大講義室)の案内板です。講座の様子はスマホのカメラでは撮れなかったので、看板だけでお許しください。

講義室はほぼ満員。東北各地の大名家と能の関係、残された能面の話、近・現代の状況まで、東北地方と能・狂言にかかわる幅広い話題で1時間半ほどの講義を聞いた後、展示室で実際の資料に即した解説を聞くという形で、参加のみなさんには大変好評でした。 多くのご参加、ありがとうございました。


記念展示の後半は、2月20日~3月20日。場所は同じく国立能楽堂展示室。能楽研究所が最近購入した『能御絵鑑』と国立能楽堂所蔵の『能絵鑑』とを同時に展示いたします。精緻に描きこまれた能装束や作リ物の美しさは一見の価値あり。こちらも、是非、ご来場ください。


2013/01/01

謹賀新年 2013



 










新年明けましておめでとうございます。

昨年は、能楽研究所60周年のさまざまな行事に皆様から多大なご協力を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。

実は、大学は4月から3月の年度で動きますので、今年も3月までは60周年行事が続きます。
現在開催中の記念展示「みちのくの能・狂言」、2月下旬から始まる『能絵鑑』の展覧会(ともに国立能楽堂展示室)も、60周年の節目として一生懸命準備してきたものです。これらの展示にも、
どうぞ皆様お誘い合わせの上、ご来場くださいますよう、あらためてお願い申し上げます。

また、4月からは61年目の能研として、気持ちも新たにさまざまな活動をおこなっていく予定です。本年も、変わらぬご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

2013年が、皆様にとって素晴らしい一年になりますように。

                                                                                                                       2013.1.1

2012/12/29

坂本勝前所長の受賞!

能楽研究所の前所長、坂本勝教授が、「古事記出版大賞・しまね古代出雲賞」を受賞されました。おめでとうございます。日本文学科のサイトに詳しい情報がありますので、どうぞご覧下さい。

http://nichibun.ws.hosei.ac.jp/wp/

2012/12/13

みちのくの能・狂言

能楽研究所創立六十周年企画の第三弾として、昨日から国立能楽堂展示室において「みちのくの能・狂言」と題する展示が行われています。

国立能楽堂との共催により、同能楽堂の「収蔵資料展」の枠組みで開催される展示ですが、今回は企画も含めて、私が担当する大学院の授業「能楽資料研究」に参加する学生が中心となって行ってきました。

それぞれ企画案を持ち寄って相談した結果、学生の一人の「今だからこそ、ぜひみちのくの能・狂言を取り上げたい」という企画に全員が賛同。それから展示する資料を選定し、キャプションを執筆し、と、二か月かけて取り組んできた成果をご覧いただきます。

能の作品には東北を舞台にしたものが数多くあります。また、東北諸藩の中にも能を盛んに行っていたところが少なくありませんでした。黒川能や中尊寺の僧侶による能など、興味深い伝承もあり、ネタには事欠きません。ところが、意外にもこれまで東北と能とのかかわりを取り上げた展示というのはほとんど聞いたことがありません。私が知る範囲内では、今から三十年くらい前に秋田県立博物館で「東北の仮面」と題する展示が行われたのが、ほとんど唯一の例外といってよいのではないでしょうか。

ということで、今回は東北に関するなかなか新しい一面をご紹介できるのではないかと思っています。あらためて調べてみると、能楽研究所の資料の中にも、東北関係のものが意外に沢山ありました。展示資料の中にも、今回が初公開というものも少なからず含まれています。
一月三十一日まで開催中。三十日には展示に関連する講座も開催いたします。
詳細は下記アドレスをご参照ください。

http://www9.i.hosei.ac.jp/~nohken/activities/events.html
http://www.ntj.jac.go.jp/nou/event/1884.html

2012/11/26

今年も現代能楽論(身体芸術論)

今年度も、現代能楽論(身体芸術論)の実習が終わりました。矢来(九皐会)と青山(銕仙会)の能楽堂をお借りして、それぞれ2コマ(3時間)ずつ。
昨年度は矢来での様子(唐織を実際に手にとりはおり、もう一度たたんでしまう練習)を報告しましたので、今年は青山での実習の様子を。

まずは舞台に上って能舞台各所の説明。それから謡の練習。〈猩々〉の謡の最後(醒むると思へば…めでたけれ)を、いきなり無本、口移しで一人ずつ謡わされ、一番はじめに「はいやってみましょう」と言われた女子学生など、銕之丞先生の迫力(お優しいのですが迫力はスゴイ)に泣きそうな顔。でも、みなさん元気に謡っていました。




 
それからカマエとハコビ、サシコミ・ヒラキ、左右などの基本を少し。






能の所作の難しさを実感した後、銕之丞先生の〈序ノ舞〉と〈舞働〉を見せていただきます。贅沢!(残念ながらその部分の写真はありません)

そして装束の着付を体験し、素晴らしい能面のいくつかを見せていただきながらお話を聞いて、終わりました。
 着付けが済み、能面のどこを持つか、教わっています。
 
  

 こちらは鬼の着付けです。













毎回、銕之丞先生と、助手をつとめる安藤先生にお世話になり、このような貴重な経験をさせていただいています。
今年は少人数だったこともあり特に、銕之丞先生の様々な言葉が学生の胸にしみ入っている様子が伝わってきました。やはり、本物の迫力は、スゴイです。ありがとうございました。