この展示は、同文庫学芸員で、能楽研究所の客員研究員も務めてくださっている高橋悠介さんが手塩にかけて準備したもので、噂に違わず見応えのある内容でした。真っ赤な身体に憤怒の形相を帯びた愛染明王の信仰は、院政期より盛んになるそうです。なるほど、中世を学ぶうえでぜひ押さえておきたいものです。
本展示では、図像、彫像、関連資料を多数出陳し、愛染明王の世界を体系的に示してくれています。会期は12月4日まで。急ぎましょう! 今日も平日であるにもかかわらず、多くの「歴女」ならぬ「仏女」が熱心に資料に見入っていました。