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2011/07/15

上手下手なし


先日、山中所長とともに名古屋に行ってきました。能研に寄贈いただくことになった幸流小鼓方の名家、山崎家伝来の資料を受け取るためです。

といっても、手で運ぶのではなく、運送はすべて日通さんにお願いしましたので、梱包作業は任せっきり。とっても手際のよく、かつどこまでも行き届いた梱包ぶりに、山崎家の資料を伝えてこられた中條さんと、山中・宮本はともに感嘆しきりでした。

さて、その山崎家伝来の資料、能研の書庫にしっかりおしまいしていましたが、今日は所員のスタッフが沢山来ていましたので、ちょっとお披露目です。
一番左の鼓胴には「無上手下手」の銘があり、上手でも下手でも見事な美音を奏でるという名胴。京都を襲った元治の大火の時も、山崎家の先祖が抱えて救出し、なんとか無事だったと伝えられています。

それにしても、鼓胴に施された蒔絵のすばらしいこと。所員一同、目の保養をさせていただきました。でも、やはりナマ音を聞いてみたい。いつか、この名胴を実際に聞く催しも計画しようと思っています。最後になりましたが、貴重な資料をご寄贈いただいた中條様にあつく御礼申し上げます。