以前にも少しお知らせしましたが、今年の秋、11月には、能の所作を考えるワークショップとシンポジウムを行います。
★ワークショップ「江戸初期型付に基づく実験的復元」
11月15日(木) 午後6時~午後8時30分 青山の銕仙会能楽研修所
タイトル通り、江戸時代初期の金春流型付を元にして、〈田村〉〈千手〉〈自然居士〉〈山姥〉の当時の舞(クセ・キリなど一部)を実際に復元し、能楽師の方に舞っていただくというものです。古型付には独特の用語や記述法があります。我々は2年間にわたって毎月研究会を開き、当時の舞がどのようなもので、それをどういうルールで記述しているのかを追究してきました。まだ判らないこともたくさんあるのですが、今回はできるだけの資料を揃えたうえで、このような研究に理解のある、演者の協力を仰ぎ、資料から読み取れる動きを舞台上で実際に演じて頂きます。
どうしても資料通りでは動けないところもあるかもしれません。その場合は、どうして動けないのか、演者の方の説明を聞き、考えます。掲載した写真は、こちらで揃えた資料をもとに、演者と担当者が侃々諤々の議論をしているところです。3時間半も続いていました!
近日中に、詳しいお知らせをアップします。平日の夜の開催ですが、場所は青山(表参道駅徒歩3~4分)の銕仙会舞台。参加費は無料です。是非是非お誘い合わせのうえ、お越しください。
★シンポジウム「能の所作を考える―通底するもの・際だつもの」
11月18日(日) 午前10時~午後5時30分 法政大学市ヶ谷キャンパス
こちらは能楽研究所創立60周年記念行事の一つ。近年能楽研究所で進めてきた、文理融合による能の所作研究の目標や成果をお伝えしつつ、日本の伝統芸能である能や狂言の所作について、幅広い視野の中で考えてみようという企画です。古武術の研究家、歌舞伎役者、能役者、本格的な修行を経てヨーロッパで狂言を演ずる外国人、いろいろな立場、視点から語って頂きます。登壇者全員の討議や、会場にお越しのみなさんとの全体討議の時間もあります。
こちらも入場無料。市ヶ谷キャンパスで一番高いビル、ボアソナードタワーの26階スカイホールが会場です。現在、ポスターやチラシの制作中。チラシができあがり次第、詳しい情報をアップします。どうぞふるってご参加ください。